手が届くほど傍にあっても、手に入れられないものがあって。
遠くから眺めているだけで満足してたのに、どうしても手に入れたくなって手を伸ばしてしまった。
そんなことをしたら、壊れてしまうって分かっていたのに。
何度も後悔した。何度も泣いた。
こんな気持ちになるなら、遠くから眺めているだけの方が良かった、手を伸ばさなければ良かったって思った。

手を伸ばしてしまったそれは、徐々に変わっていった。
少しずつカタチを変えていって、消えてしまいそうになった。
消えてしまうのが怖くて抱きしめたら、余計に壊れる速度を速めてしまった。

壊れる音を聞くたびに不安定になる私。
覚悟が必要なのに、覚悟を怠ってしまった。
いつも「最後かもしれない」と思ってなきゃいけなかった。
いつも、最良の選択をしなければいけなかった。
どれが正しいとか、そんなんじゃなくて、「どれを選べば後悔しなかったのか」を考えなければいけなかった。

中途半端なのが一番良くない。
中途半端なのは心の奥に残って、気持ちを濁らせるから。
本当に伝えたい事を伝えればいい。それだけなのに。
私の中から零れる言葉はどれも濁っている。
伝えたいのはたった一言なのに、それだけなのに。
あぁ、でも、伝えたらまた壊れてしまう……。

コメント

nophoto
ガンタバ
2006年5月31日1:58

ならばあなたは伝えるのを止めますか?

あなたが止まっている間に相手の時間も無情にも進んでゆくのかもしれません。しかし今あなたはそれを留めることができるのかもしれません。伝えたもん勝ちです、後のことなどどうにでもなるのですから。

八重桜
八重桜
2006年5月31日15:09

>ガンタバ先生
私は、伝えるつもりでいます。
ただ、それは今すぐではなく、ちょっと先のことになりそうですが…。

過去に伝えたとき、困ったように笑うだけで何も返してもらえなかったことがありました。
今回はそうならないと良いんですけど……。

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